こんばんは、シオンです。
今回は、前回紹介したバカテスの作者が原作をしている作品『ぐらんぶる』です。
先に言っておきますが、この漫画はダイビングを題材にしたものです。海に潜って魚を見たりする、あのダイビングです。よーーく覚えておいてください。
ところで、皆さんは大学生活というものにどのようなイメージがあるでしょうか。高校まで着ていた制服を脱ぎ捨て、おしゃれをたしなんだり、運転免許を取ってドライブをしたり、もちろん学業に打ち込んだりと、それまでの学校生活より自由度が増したように感じるのではないでしょうか。
『ぐらんぶる』の主人公、北原伊織もその一人です。伊織は大学進学を機に、大学近くの叔父の家に居候することになります。叔父の家はダイビングショップ「Grand Blue(グランブルー)」を経営しています。いいですか、ダイビングショップです。
新たな生活と新たな出会いに期待をしながら、店の扉を開きます。
大勢の全裸の男たちが、酒を飲みながら野球拳をしています。
伊織は扉を閉めます。
そして、新たな生活と新たな出会いに期待をしながら、店の扉を開きます。
大勢の全裸の男たちが、酒を飲みながら野球拳をしています。
…………
はい、あらためて今回お話するのは、ダイビング漫画の皮をかぶった全裸系飲みサー漫画『ぐらんぶる』です。
~登場人物~
北原伊織…主人公、バカでアホだがやるときはやる。全裸になる。
古手川千紗…ヒロイン、この作品の数少ない常識人。ゴミを見る目をよくする。
今村耕平…オタクのイケメン、アニメキャラのららこたん大好き。全裸になる。
吉原愛菜…ヒロイン、化粧がケバい。あだ名はケバ子。酔うと半裸になる。
古手川奈々華…千紗の姉、常識人。かと思いきやそうでもない。シスコン。
浜岡梓…伊織たちの先輩、両刀使い。酔わなくても半裸になる。
寿竜次郎…伊織たちの先輩、全裸筋肉1号。
時田信治…伊織たちの先輩、全裸筋肉2号。
野島、山本、御手洗、藤原…伊織たちの同級生。たびたび殺しあう。
北原栞…伊織の妹、ブラコンのようでブラコンじゃなくてブラコン。
毒島桜子…伊織のバイト仲間。名前はぶすじま、ブスなのは心のほう(伊織談)
………どうですか、この脱ぎっぷり。そしてまともだと思える人がほぼいないこの感じ……さすがバカテス作者の井上先生ですね。
ぐらんぶるという漫画とは……
さて大学に入学した伊織は、寿先輩に半強制的に大学のダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー:通称PaB)」に入れられますが、伊織は泳ぎが苦手です。そこから徐々に水を克服していき、ダイビングの面白さに目覚めていくのですが……
このサークルは、とにかく飲み会がとんでもないのです。
ウォッカをテキーラで割った飲み物を、色がウーロン茶だから大丈夫といって伊織に渡したり、巨大な瓶にスピリタス(度数96%)を溢れんばかりに注いだり。正直、現実でこれをやったら死人が出ると思うレベルです。マジでヤバい。
そして飲み会の際には必ず脱ぎます。全裸です。パンツも脱ぎます。そのほうが力が出るようです。実際、服を着たまま飲み会をする回があるのですが、皆何かしらの不調を訴えています。こんなにモザイクがかかっている漫画を読んだのは、後にも先にも初めてです。
最初は抵抗していた伊織でしたが、元来のアホさもあって早々に順応します。スピリタスを全裸で飲みます。後半では度数35%の酒をチェイサー(強い酒を飲む際に、途中で飲む物。一般的には水が多いと思います。)だと言い切ります。バケモノですね。
ここまで読むと、ダイビングは……?となると思いますが、ダイビングもしっかりと書かれています。沖縄やパラオなどでダイビングをする回があるのですが、海の中のシーンは非常に幻想的に書かれており、作画の吉岡公威先生の画力に圧倒されます。よかった、ちゃんとダイビング漫画だった。
好きなところ
・耕平のヤバさ
ここからは特に好きなところを語ります。
まず、オタクのイケメンこと、今村耕平が非常にいい味を出しています。
特に伊織との出会いのシーンが面白く、ちょっとだけネタバレしちゃいます。
とある事情で大学の講義をパンイチで受けていた伊織は、帰宅時に変質者と勘違いされ通報されてしまいます。そこでサークルの勧誘をしていた寿先輩に助けを求めますが、代わりに新規入会者を連れて来いと言われます。
そこで見つけたのが耕平です。耕平はその時、とあるサークルを探していました。
それは「耕平を中心とした女子高生美少女ハーレムサークル」です。
繰り返しますが、この漫画は大学の物語です。当然、大学に女子高生はいませんので見つかるはずがありません。しかし耕平はあきらめきれないとばかりに涙を流すのでした……
そしてそっと手を差し伸べた伊織に、まんまとPaBに連れていかれるのでした。
このように、耕平は黙っていればイケメンなんですが、いろいろと残念なところが多いです。そして当然のようにPaBに染まり、全裸になるのです。
またこのようなシーンもあります。
耕平の好みの女性のタイプを話すシーンなのですが、彼はこう語ります。
「年は中学生から高校生!!」
「俺のことをお兄ちゃんと慕い!!」
「副業が魔法少女であること!!」
僕の腹筋は崩壊しました。ほんと勘弁してください。
・伊織のカッコよさ
好きなところをもう一つ。それは伊織の性格、というか考え方です。
伊織は自分、そして相手の「本気で好き」を決してバカにしないことです。例えば先ほど紹介した耕平の趣味も、普段はバカにしていますが、一方でそれでも好きでい続けられることに対して、あいつはすごい奴だと話しています。
また桜子が同じバイトの後輩を「本気で好きな顔」といった時もあきれてはいましたが、それ自体はバカにしておらず、桜子自身がそれを否定した時も「本気で顔が好きで何が悪い」と真面目な顔で返していました。
いや~いおりん、かっこいいっすわ。僕もこんなことを言ってみたかった…
こんな伊織なので、普段のバカっぷりがあるにも関わらず、周りからはかなりの好印象で、愛菜からは好意を寄せられています。千紗と桜子も……?
推しキャラ
あ、ちなみに推しヒロインは千紗だったんですけど、愛菜と桜子もかなりかわいいので、ぶれっぶれです。メイン回のヒロインが好きみたいな感じですね。直近の単行本だと桜子が大暴れしています。
あとは同級生たちとの骨肉の(無様な)争いも見どころの一つですが、書き始めるときりがないので、やめておきます。
まとめ
というわけで『ぐらんぶる』の紹介でした。正直まだまだ話足りないくらい魅力的な漫画です。井上先生の笑いのセンスは僕にドンピシャだということが確定した作品ですね。まだまだ連載中なので、今後の展開を楽しみにしています。
次は何書こうかな~
おしまい