言いたいことを言いたいだけ

アニメ、漫画、ラノベなどの感想をつらつらと語っていきます。昔の作品も取り上げます。

8回目『保健室のオトナな先輩、俺の前ではすぐデレる(1巻)』

こんばんは、シオンです。

 

学校の保健室といえば、どのようなイメージがあるでしょうか。けがをしたとき、体調の悪い時など、あまりお世話になりたくない印象がありますね。今回の物語はそんな保健室での出来事がメインとなっています。「こんな保健室なら毎日行きたい」という大喜利で、真っ先に出てくるような感じとなっています。それでは、語ります。

 

 

あらすじ

真山恭二は小さいころから体が弱く、たびたび保健室のお世話になっていた。そんな恭二が通う高校の保健室には、学校一の美少女であり才色兼備の先輩である白瀬柚月が、保健委員としてよく出入りをしていた。彼女は先生や他の生徒には完璧な優等生と思われており、恭二には大人な女性であることを自称しているが…

 

~登場人物~

真山恭二…虚弱体質。保健室の常連。カウンターが得意。シスコンではない(らしい)

白瀬柚月…大人(自称)。大人?(M氏談)。墓穴掘りのスペシャリスト(M氏談)

青柳寅彦…恭二の友人。虚弱体質の理解者。ゆかりの彼氏。ナチュラルにいちゃつく

三池ゆかり…寅彦の彼女。ぼーとしているようでかましてくる。最後までしたいらしい

真山陽菜…恭二の妹。中二。今時の女子で反抗期?ブラコンではない(らしい)

白瀬葉月…柚月の姉。全てを見透かすような目をしている。少し強引だが妹が心配。

 

語りたいところ

この作品は、やはり柚月の可愛さに全振りしたものといえるでしょう。タイトルでネタバレされていますが、大人ぶりたい柚月は恭二に対しても余裕を見せつけるのですが、恭二からカウンターを喰らったり、自爆したりと、すぐに顔を真っ赤にしてテンパります。飲めないブラックコーヒーを飲もうとして涙目になったり、風呂で電話をして恭二をドキドキさせようとして、うっかりテレビ電話にしてしまった挙句、スマホを水没させてしまったり、墓穴を掘ること掘ること。その慌てぶりがたまらなく可愛いですね。慌ててる時のかみっかみのしゃべり方や、残念な捨て台詞など、やっていることは毎回同じなんですが、そのたびに見せる素の顔が最高です。挿絵のイラストもかわいらしいものとなっており、この作品にあっていると思いました。また章の間に柚月の独白が入るのですが、自宅で一人もだえる柚月がこれまた可愛いです。一人でも墓穴を掘りまくる先輩に、思わず幸あれと思ってしまいます。

柚月の可愛さが大きな魅力であることは間違いないのですが、柚月と恭二の性格についても、この作品の魅力の一つであると感じますね。柚月は理想の大人になるという願いのために、かつての姉と同じように一人暮らしをし、家事と学業を完璧にこなします。しかし、元来のそそっかしい性格を知っている葉月からは無理をしないでほしいと言われます。それに対して恭二は、自身の虚弱体質による経験から、『無理をしなくていい』といわれるのではなく、君ならできると信じてくれることを望むこともあることを知っているため、柚月を応援するという選択をします。そして、自身も柚月の支えになることを決意するのです。

このシーンは考えさせられましたね。家族であるからこそ、愛する妹には無理をしてほしくない、これも立派な愛であり、葉月は決して間違っているわけではないと思います。しかし、恭二のように困難に立ち向かうことを応援する、いざというときの支えになる、というのも時には必要なのだと思います。自分ならどうしていたか、やはり心配はしてしまう、それでも、背中を押してあげることも必要なのではないかと思いますね。この作品は恭二と柚月のシーンで9割以上を占めていますが、二人とも自身の過去や、それにとらわれない今、理想を目指す未来が鮮明に描かれているため、読んでいて非常に気持ちよかったです。恭二もここぞというときはバシっと男を決めていたので非常に好印象です。前回の負けヒロインときもそうでしたが、ヒロインが魅力的なのは絶対条件として、主人公の男キャラの印象もとても大切だなと感じる今日この頃でした。

 

推しキャラの魅力

柚月一択ですね。そもそもほぼ柚月と恭二しか出てきませんので。語りたいところで大体語ってしまったので、その他のキャラを軽く。恭二の妹の陽菜は反抗期が入りつつも、やっぱりブラコンっぽいので、今後どのように物語に絡んでくるかが楽しみです。あと柚月の姉の葉月は、今のところ好きでも嫌いでもないのですが、俺ガイルの雪ノ下陽乃をマイルドにした感じがあったので、あそこまでひねくれないでほしいなぁと思っています。ゆかりは……寅彦とよろしくやっててください。

 

まとめ

というわけで、キャラもストーリーも個人的に非常に好きなタイプで、読了感もすっきりとしていました。2巻以降も、自爆する柚月に期待しながら待っていたいと思います。

……「俺の前ではすぐデレる」というより「俺の前ではすぐ自爆する」のほうが正しいような気も………

 

おしまい