言いたいことを言いたいだけ

アニメ、漫画、ラノベなどの感想をつらつらと語っていきます。昔の作品も取り上げます。

48回目『じつは義妹でした。 ~最近できた義理の弟の距離感がやたら近いわけ~(1巻~4巻)』

どうも、シオンです。

 今回は作品名で完全ネタバレをしているこちらについて語りたいと思います。とはいえ、こういう作品はラノベでは珍しくないですし、むしろ読まなくてもある程度内容が把握できるのはいいですよね。では、語ります。

 

 

あらすじ

 真嶋涼太は父親の再婚で、相手の連れ子である晶(あきら)と「義きょうだい」になる。兄弟のいない涼太は喜んで、積極的に晶と仲良くなろうとスキンシップを図る。晶は中性的な顔立ちのため、涼太は弟ができたと思っているが、実は…。

 

作品の魅力

 まず正直に思ったことをひとつ。この作品は、涼太が晶を弟と勘違いするところから始まるわけですが、まあ、あり得ないですよね。確かに晶は一人称は「僕」で、ダボっとした服を着ていることが多いので仕方がないところもあります。それでも1日2日ならまだしも、実に3週間も勘違いし続けるというのはちょっと鈍すぎる気がします。とはいえ、物語の設定上必要なことですし、ここについてとやかく言うつもりはありません。

 

 ポイントはこの設定を活かせているかどうかなんですが、この作品はしっかりと活かせていると思います。晶は涼太との初対面の際、馴れ合いは勘弁してほしいとかなり距離をとっていました。しかし何とか仲良くなりたい涼太は、「兄弟」ならではのスキンシップを撮り続けます。

 

 例えば肩を組む、脱衣所で裸を見られても全く動じない、「綺麗な顔だよな」と褒める、顔を両手で挟むなどなど。極めつけは一緒に風呂に入る提案をし、そこでようやく晶が義妹であることに気づくんですね。ぐおお…晶と風呂とかうらやま…、おっと話がそれましたね。

 

 で、この勘違いの結果、何が起きたかというと、超人見知りな晶が涼太に超なついたということです。それも尋常ではないほどに。涼太の壁を感じさせないスキンシップに、だんだん心を開いていったということですね。一緒にゲームをするのは今まで通りなんですが、今度は晶からのスキンシップが過激になっていきます。挙句、涼太のことが隙になったとまで言い出します。逆に義妹であるとわかってからは、涼太のほうがぎこちなくなってしまいました。これまでとは全く反対の関係性になったわけですね。

 

 つまりですね、これは作中でも語られているんですが、晶のことを義弟と勘違いしていなければ、涼太もかなり遠慮してしまい、あそこまでのスキンシップをとることはなかったということです。つまり晶も今ほど涼太や涼太の父親に心を開くことはなく、人見知りのままだったのではないかということです。結果オーライというやつですね。

 

 ただ晶のスキンシップがかなり積極的になっているので、涼太としては理性を保つのに大変な苦労はあるようです。晶としては涼太と恋人になり結婚したいと望んでいるほどに涼太のことを好きになってしまいました。本当に涼太は罪深い男ですね。…うらやましい…。

 

推しキャラの魅力

 推しキャラは現在3人で迷っていますが、かなり傾いてきてはいます。順番に紹介します。

 

姫野晶

 まずは本作のメインヒロインである晶です。名字が涼太と違うのは、晶だけは元父親の戸籍に入ったままだからのようです。なぜかはまだ明かされていませんね。父親との関係は良好で、色々と相談するシーンもあります。

 

 晶は基本的に人見知りで、家族以外と話す際は「借りてきた猫モード」になり涼太の後ろに隠れてしまいます。さらに転校初日には緊張のあまり「充電」と称して涼太の胸に頭を押し付けたりと、とにかく甘えん坊な一面があります。

 

 これ、兄としては最高ですよね。こんなに頼りにされてうれしくない兄はいないと思います。

 

 そんな晶も少しずつ人見知りを克服しようと努力しており、演劇部に所属し文化祭で劇を披露するなど、いい変化がみられるようになります。この劇が、晶の人生を大きく変えることにもなるわけですが。

 

 そんな真面目な努力家で、兄貴大好き、甘えん坊な晶を嫌いになれる要素はないですね。可愛すぎて、お願いされたら断れないような気がします。

 

上田ひな

 次に涼太の友人である上田光惺の妹のひなたです。ひなたはとにかく穏やかな性格で、スタイルも抜群、さらに演劇部に所属しており、その実力は非常に高いといった、非の打ち所がない女の子です。

 

 涼太のことも非常に慕っており、時折意識しているような言動をとることもあります。くっ…涼太…なんでお前ばっかり…。

 

 ひなたは涼太のことが気になっているのかな~なんて思いながら読み進めていると、徐々におや?と思う場面が増えてきます。これは…もしかしたら…と。そして4巻にて、ひなたの本心が明かされますが、ほぼ想像通りでしたね。ただ完全にではありませんでした。この辺はネタバレになるので書きませんが、ひなたも中々に癖のあるキャラでしたね。

 

月森結菜

 最後は涼太のクラスメイトにして本作のダークホースと思われる月森結菜(ゆいな)です。最新4巻で初登場した彼女ですが、スタイル抜群でミステリアスな雰囲気を持っています。涼太と話す際も最初はそっけなかったんですが、徐々に打ち解けてきていろいろな話をするようになります。その話がまた独特なんですが、謎の説得力があるんですよね。

 

 で、彼女が涼太のことをどう思っているかは正直まだ未知数な部分があります。ただ感触は悪くないと思いますし、クリスマスプレゼントのシーンはかなり良かったです。心を開くまでは長いけど、開いたら一気に近くなる、晶のような感じがしますね。これは脈ありでは?と思いますが、これからどのように物語に関わってくるのかが楽しみなキャラです。

 

 3巻までは晶とひなたが同じくらいだったんですが、4巻を読んでかなり月森さんに傾いてきています。月森さんは挿絵でしかキャラデザが見られないんですが、これがまた可愛いんです。今後の出番次第では、本作の推しキャラになるかもしれません。うーん、かなり強いです。

 

まとめ

 というわけで語ってきました。物語としては予測しやすい部分や、ややテンプレ的な展開もありますが、読んでいて苦ではなく、かなり面白いと思います。推せるキャラがこれだけいるのもポイント高いですね。正直、晶の一強だと思っていたのですが、魅力のあるキャラが多くてうれしいです。

 

 4巻で涼太と晶の人生が大きく動き出すことになりました。今後どのような展開があり、どのような関係になっていくのかはわかりませんが、本作に出てくる僕の一番好きなフレーズ通りになることを祈っています。

 

「ハッピーエンドしか勝たん!!」

 

おしまい