言いたいことを言いたいだけ

アニメ、漫画、ラノベなどの感想をつらつらと語っていきます。昔の作品も取り上げます。

53回目『ゆるキャン△(1期)』人気にはやはり訳がある!この「ゆるさ」がたまらない!

どうも、シオンです。

 

 僕がいつもアニメを見ているAbemaTVでゆるキャン△の1期が無料視聴できたので、一気見しました。この作品、放送されていた当時からかなり話題で人気でしたよね。

 

 とはいえ、僕は別にキャンプにはあまり興味がありませんし、きららアニメもそこまで好きなわけではなかったので、当時は全く見ようとは思いませんでした。

 

 しかし、今期のきらら枠であるぼっち・ざ・ろっく!の異常なまでの面白さに、他のきららアニメもちょっと見てみるかと思い、ゆるキャン△を見たわけなんですが…

 

 これがめちゃくちゃ面白い!!

 

 やっぱり、人気になるにはそれなりの理由があるんだなと感じました。というわけで、一気見した感想を語っていきます。

 

 

「転」がない、それでいい

 この作品を全話視聴した時の最初の感想は、問題らしい問題が特に起きなかったな、というものですね。ここでいう問題というのは、例えばリコリコなら千束の人工心臓が壊された、といったような物語の根幹にかかわるような重要な問題のことですね。

 

 対してゆるキャン△では、せいぜいなでしこが風邪を引いたり、キャンプの途中でガスボンベがなくなってしまったりしたくらいでしょうか。誰かがけんかをしたり、野外活動サークル(通称「野クル」)を誰かが抜けたりといったようなことはありませんでした。

 

 それってアニメを見る刺激がなくない?といった疑問がかつての僕にはありました。大なり小なり問題が発生して、それを皆で解決していくのが物語の醍醐味ではないかと。

 

 しかし、それは間違いだったとはっきりと気づきました。何も起こらないゆるさ、それこそがこの作品の醍醐味であると。そしてその中で描かれる本格的なキャンプの描写や、ソロキャンプ、グループキャンプのそれぞれに優劣をつけることなく対等に描いていくところがこの作品の魅力であると。

 

 僕の3大推しヒロインの一人、冴えカノの加藤恵は言いました。起承転結の「転」はいらないと。最初から最後まで幸せな物語がいいと。つまりはそういうことですね。この作品は、「転」のない面白さを極めていると思います。

 

志摩リンのこだわりがいい

 「転」がない中でどういった面白さがあったのかということを語りたいのですが、その一つはやはり、主人公の志摩リンにあると思います。

 

 リンは祖父の影響でキャンプを始めて、物語開始時にはソロキャンプしか経験していませんでした。しかも人の少ない冬場にやるというなかなかの徹底ぶり。誰かとワイワイするよりも、一人で静かにのんびりしたいようですね。ここは僕もかなり共感できます。

 

 そんなリンですが、1話でたまたま出会ったなでしことキャンプ場で一緒に夕飯を食べたことで、初めて誰かとキャンプをすることになったんですね。これがなければ、今でもリンはソロキャンプしかしていなかったのではないでしょうか。

 

 その後、同じ高校だったなでしこに野クルに勧誘されるんですね。正直僕は、リンも野クルに入るものだと思っていたのですが、まさかの拒否でした。ここでやたらにOKをしないところが、リンの魅力ですよね。リンはソロキャンプに強い魅力を感じており、野クルに所属することでその時間が減ってしまうことを気にしていました。自分の中に大切なものがあるというのは、とてもうらやましいですね。

 

 とはいえ、リンも絶対にソロキャンプしかしないわけではなく、なでしことは時々一緒にキャンプをするんですよね。なでしこは静かさとは対極の存在なので、静かなソロキャンプに魅力を感じるリンにとってはあまり相性がいいとは思えないのですが、なでしこにはリンにはない料理スキルもありますし、何より一緒にいて飽きない、楽しいのは間違いないでしょう。

 

 このように、リンにはキャンプに対するこだわりがありつつも、それにこだわりすぎない柔軟性、新しい楽しさを見出そうとする気持ちがあるところがいいですよね。

 

 また途中から原付を使うようになるんですが、いきなり片道150kmの距離を踏破してしまうのがすごいですよね。原付って最高時速30kmですから、どれだけ早くても片道5時間はかかるわけで…。それだけキャンプが好きなんでしょうね。

 

 僕は車を使いますが、バイクとか原付は全く乗ったことがありませんでした。さすがにバイクは怖いんですが、原付くらいなら近所の足として買うのもいいかもしれませんね。20万円くらいで買えそうですし。

 

なでしこの破天荒さがいい、相手を思いやれる優しさがいい

 もう一人の主人公である各務原なでしこにも魅力がたくさんありますね。なでしこは高校生とは思えないくらいの破天荒さで、なんにでも興味を持ち、楽しめる童心があるんですね。

 

 だからこそ、リンと初めて会った時に見た夜の富士山が衝撃的で、自分でもキャンプをやろうとするくらいには、キャンプに魅力を感じてしまったのでしょう。

 

 自分もキャンプをしてみたいと思ったなでしこは、高校の野外活動サークル(通称「野クル」)に入部します。野クルには同じ一年生の大垣千明と犬山あおいが所属しており、三人でキャンプをすることを計画するわけですが、三人ともまあまあ素人なんですよね。

 

 それでも何とか自分たちで調べて、道具をそろえていきます。980円のテントを使うあたり、使えるお金の少ない高校生らしいですよね。

 

 考えてみると、キャンプって高校生が趣味にするには金がかかりすぎな気がしますね。道具もこだわれば終わりはないですし、移動手段の確保やキャンプ場の利用料金もありますね。野クルのメンバーもキャンプのためにバイトを始めていました。目的があってバイトをするのは、やりがいがあっていいですよね。

 

 なでしこは一見何も考えていない、というか感情のままに生きている感じがするんですが、決して自分の考えを人に押し付けないんですよね。

 

 その最たる例が、リンを野クルに誘った時でした。リンは野クルに入ることを拒否したわけですが、それを否定するわけでも強要するわけでもなく、むしろいきなり誘ってしまったことを謝っていました。ここがなでしこのいいところですね。

 

 なでしこはグループキャンプに楽しみを見出しました。でもリンは違っていた。ただそれだけのことなんですが、それを素直に受け入れるのって実は結構難しいですよね。そんななでしこだからこそ、リンも野クルには入らないまでも、なでしことの二人キャンプはしたのかもしれませんね。

 

最終回がいい、皆とのキャンプ、そして…

 11話と最終12話で、野クルメンバーとリンと、リンの友人の斉藤恵那、そして野クル顧問の鳥羽先生は、クリスマスにキャンプをしました。

 

 ここにリンが参加するのがいいですね。最初は拒否していたんですが、恵那の説得もあり、参加することになりました。野クルメンバーとも関係は良好で、かなり楽しそうでしたね。あと、ガスボンベがなくなったときに原付で買いに行ってくれた時の頼もしさはすごかったです。

 

 これまでソロ、あるいはなでしことの二人キャンプしか経験してこなかったリンにとって、新しい楽しさを知った瞬間だったでしょう。楽しそうなリンを見て、こちらもうれしくなってしまいました。

 

 そして最終回のラスト、まさかのソロでキャンプをするなでしこの姿がありました。テントを建てる手際もよく、明らかに上達していました。なでしこがソロ…、これはリンとの関係があったからこその選択でしょう。

 

 リンはなでしこに影響され、グループキャンプの楽しさを知った。そしてなでしこはリンに影響され、ソロキャンプに挑戦した。この二人の関係性がいいですよね。

 

 そして、同じくソロキャンプをしているリンに場所の当てあいをするために現地の写真を撮って送りあったシーン、ここは最高でした。リンから送られてきた写真を見たなでしこ、そこに移っていたのは、自分の後ろ姿でした。打ち合わせもしていないにも関わらず、まさかの同じ場所にソロキャンプに来ていた二人、本当に最高ですね。

 

まとめ

 というわけで、ゆるキャン△1期について語りました。仕事の疲れに染み渡る、ここちのいい「ゆるさ」がたまりませんね。現在2期が無料で見られるので、こちらも一気見しようと思います。あとは映画、そして制作中の3期も見ようと思います。新しいアニメの楽しさをまた一つ知ることができました。この作品に感謝をしつつ、この辺で。

 

おしまい